●製造者:霧島酒造株式会社
宮崎県都城市下川東4丁目28番1号
●品目:本格焼酎
●原材料名:さつまいも(九州産)、米こうじ(国産米)
●アルコール分:25度
●内容量:200ml
(以上、包装フィルムより転記)
《初回記事はこちら》
《焼酎》6.黒霧島 25度 200ml【追記あり】(2017年09月24日)
“黒霧島”、
それは、我が国における本格焼酎の代表格と言っても過言ではないほどの存在でしょう。
1901(明治34)年に塩・米・たばこ・肥料などを扱う問屋として創業し、1916(大正5)年から自社での焼酎製造を開始した霧島酒造さん。
これはかなりの老舗でしょう。
しかし、売上高では下記大手3社の後塵を拝する状態がずっと続いていたのでした。。
「霧島酒造は創業から80年は鳴かず飛ばずの時期を過ごし、大いに苦しんだ。1990年代後半にはライバルの酒造メーカーの攻勢を受け、危機的な状況に陥った。」(※1)
「霧島酒造は第1次焼酎ブームに乗ることなく、薩摩酒造の芋焼酎「さつま白波」、三和酒類の麦焼酎「いいちこ」、雲海酒造のソバ焼酎「雲海」に水を大きくあけられた。1980年代の焼酎業界は3社の独走状態にあった。」(※2)
そこで登場したのが、この黒霧島
1998(平成10)年の発売開始と、焼酎としてはかなり新しい存在。
この黒霧島が、霧島酒造さんを業界トップへと押し上げたのでした。
「2012年(平成24年:ブログ筆者追記)霧島酒造は三和酒類の売上高を抜き、悲願の焼酎業界トップの座についた。」(※3)
「黒霧島の発売から14年目に、会社の売上高で焼酎業界の首位を奪取した。」(※4)
開発に当たっては、“飲みやすさ”を徹底的に追求。
「芋の香りは従来に比べほぼ半分に抑えた。その代わりに甘みが増し、後味の飲み口もスッキリした。芋焼酎メーカーとしては自己否定につながりかねない「芋臭くない」商品である。」(※5)とのこと。
こんな話もあったとか。
「手応えは一年を過ぎたころから現れた。都城市内のスナックのママたちが「ビールは飲めないけど、「黒霧島」の水割りなら飲めるのよ」。そんな声が拓三(専務;三代目社長の弟:ブログ筆者追記)や営業社員の耳に入ってくるようになる。」(※6)
ただし、
“飲みやすい=おいしい”と連想されるとは限りません。
おいしさをわかりやすく伝えるための表現にも注力したのだそうです。
<「黒霧島の風味には三つの特徴がある。①とろりとした甘み②原料の香りが弱い③後切れがよい―。
これを言葉で表現するとどうか。(中略)最終的に拓三が決断し、キャッチコピーは「トロッとキリッと黒霧島」に落ち着いた、簡易な言葉で、初めての消費者にも特性が伝わるようにした。」(※7)
全国的に売れると困るのが、生産。
芋焼酎には、原料の芋が収穫できる時期が限られているという弱点がありました。
「芋焼酎には決定的な弱みがあった。原料の芋の保存が効かず、すぐに傷んでしまうことだ。このため、通常の方法では芋の収穫ができる9月から12月まで、年間100日程度しか工場を稼働できない。原料がいつでも豊富に入手できる麦や米焼酎にはない弱点だ。」(※8)
これに関しては、「南九州産甘藷の冷凍技術の確立という生産革新によって通年生産を可能にし、品質を維持しながら増産に成功」(※9)したのだそうです。
なお、中国産の冷凍芋を輸入することも試みたそうですが、「品質が悪すぎた。」(※10)とのことでやめたそうです。
そしてその芋を確保するために採ったのが、
農家の囲い込み。
「現在は約50の仲買業者を通じ、2300の農家から原料を調達している。霧島酒造に常時優先的に芋を納入してもらうように、豊作、不作にかかわらす、栽培面積に応じて一定の収入を保証する仕組みを採用した。」(※11
こうして霧島酒造さんは、黒霧島の増産を通じて、
地方創生の担い手と評されるほどに至ったのだそうです。
「地元の芋で革新的な焼酎を造り、本社がある宮崎県の都城市には日本全国から「外貨」が集まるからだ。焼酎の工場は四つに増え、さらに設備の増設を検討している。連携している芋の生産者は2300を超え、最近は焼酎の生産に欠かせない米も宮崎県産に切り替え始めた。地域の1次産業を底上げする役割を果たす。」(※12)
品質表示を見ると、確かに米麹は国産米使用でした。
めでたし、めでたし!
と、
これで終わらないのが、このブログ。
飲まないわけにはまいりません。
まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
上立ち香はなし。
含むとちょいスーかつちょいピリ。
最初に風味ではなく、スッキリ感こそよくわかる。
口当たりがさっぱりしているものの、角はない。
芋の風味はかすか。
黒麹の香ばしさを穏やかに感じる。
甘みは弱めで、前には出てこない。
重さやクセはまったくなし。
次に、ロックで試してみました。
上立ち香は、かすかですが香ばしい香りを感じるようになりました。
口当たりトロリ。
ちょい苦が出ます。
風味は黒麹の香ばしさが最初に来る。
甘みは生よりはわかりやすい。
芋の風味はかすかなままだが、ふっくら感をちょっとだけ感じます。
重さやクセは、やはりなし。
最後は水割りで。
最初に感じたのは、水っぽさ。
それほど風味は薄め。
でもじっくりと味わうと、かすかに香ばしさを、そしてかすかにふっくら感があることがわかります。
甘みは引くね。
重さやクセがゼロで、かなり飲みやすい芋焼酎でした。
かなりさっぱり、かなりスッキリ。
これはまちがいなく飲みやすいわ。
でも、飲みやすいだけあって、物足りなくも感じました。
はじめての焼酎としては、最適でしょう。
ただ、いろいろと飲んで経験を積んでからだと、「薄っ!」「甲乙混和?」といった感じ。
それ故に、割らずにロックでいただくべきかな。
その黒霧島と合わせた今日のエサはこちら。
もやし。
ああ、そうだよ!
金がないんだよ!
わさびを使って、
わさびドレッシングを作り、
レンジでチンしたもやしなどを和えて、
わさび和え。
わさびを油と混ぜると辛みが飛び、爽やかさだけが残るのでした。
大根。
ああ、そうだよ!
金がないんだよ!
鶏もも肉と共に煮てみました。
電子レンジで下茹でしたことで、短時間で味が沁みました。
ごちそうさまでした。
(※1)馬場燃『黒霧島物語 宮崎の弱小蔵元が焼酎王者になるまで』p.20(2015.6 日経BP社)
(※2)(※1)p.140
(※3)(※1)p.155
(※4)(※1)p.17
(※5)(※1)p.84
(※6)『夢をかたちに 霧島酒造100周年記念誌』p.46(2016.6 霧島ホールディングス株式会社)
(※7)(※1)p.97
(※8)(※1)p.119-120
(※9)(※6)p.49
(※10)(※1)p.125
(※11)(※1)p.129
(※12)(※1)p.18
この記事へのコメント
夏炉冬扇
ma2ma2
てんてん
HOTCOOL
ぼん
八犬伝
hana2025
黒霧島は定番商品だけに、私達レベルの芋焼酎初心者向けのようですね。
さる1号
知らなかった・・・
山葵ドレ、やってみなきゃ^^
SWEET
知りませんでした
だし醬油と混ぜてカラッと言いながら食べてた~
今日大根に合わせるものが見当たらず大根のみで炊いてみました
和がらしつけて食べたのです(^^ゞ
yamatonosuke
Rinko
裏にある企業努力、素晴らしいですね^^
skekhtehuacso
ヨッシーパパ
skekhtehuacso
skekhtehuacso
クセがまったくないのですから。
skekhtehuacso
オイラの守備範囲である少量のもの、あるのかな?
skekhtehuacso
skekhtehuacso
skekhtehuacso
爽やかさだけが残ります。
skekhtehuacso
オリーブオイルと合わせると爽やかさだけが残っておいしゅうございます。
skekhtehuacso
JR吉都線が走っているあたり。
ここにもおいしい焼酎がございまっせ。
skekhtehuacso
八丈島は芋焼酎の終着点であるという記事を旧ブログで紹介したことがございましたが、その八丈島でも、同様の理由で芋焼酎から麦焼酎へと転換する動きがみられます。
skekhtehuacso
でもきっと、黒と同様に飲みやすいのでしょうね。
いつか試して、風味を確認してみたいところです。