製造者 株式会社多良川
沖縄県宮古島市城辺字砂川85
琉球泡盛
原材料名・米こうじ(タイ産米)
アルコール分・30度
内容量・100ml
(以上、ラベルより転記)
今日は、宮古島産の泡盛“多良川(たらがわ)”をいただきます。
蔵を置く場所は、
宮古島市の“城辺(字)砂川”。
“城辺”は“ぐすくべ”、
“砂川”は“うるか”って読むんだってさ。

その“城辺(字)砂川”に蔵を置く多良川さんについて、文献には以下の記述がございました。
「 宮古島城辺町には豊富な地下水が脈々と流れている。その地下の川の名を多良川といい、その名を採って付けたのがこの酒だ。」(※1)
宮古島を徘徊した際の記事でも紹介いたしましたが、
宮古島では地上ではなく、地下に川が流れているのだとか。
その理由は宮古島特有の地質に起因しているとのことでした。
「宮古島は地質的に水を透しやすい石灰岩で覆われた島であるが、その石灰岩の下には、きわめて水を透し難い島尻層群と呼ばれる泥岩と砂岩からなる地層がある。したがって、宮古島に降る雨は石灰岩は容易に透下していくのだが、その下の島尻層群にいく手をさえぎられ、石灰岩の孔隙(こうげき:小さな穴やすき間)に溜まるという仕組みになっている。」(※2)
「地上に降った雨は、石灰岩を透過するが、泥岩にさえぎられ、石灰岩の穴ぼこの中を移動する。地下ダムは、このようにしてできる地下水流の下流域に止水壁を設け、地下水を貯水する仕組みだ。」(※3)
これは私の予想ですけれど、地下に貯留した水は石灰岩を浸透する過程でミネラル分を多く含むようになることでしょう。
清酒の醸造では、ミネラル分が酵母の働きを助長しその発酵力を高めると言われておりますが、これは清酒と同じく酵母によるアルコール発酵を利用して造る泡盛であっても同じはずです。
それ故、宮古島の地下水は、きっと泡盛の製造に最適なのでしょう。
話のネタが切れたところで、いただきましょう。
おっとその前に、品質表示はこちら。
まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
上立ち香はなし。
含むとごくかすかですけれど、華やかさを感じます。
米の風味は厚みはないものの、ふんわりと穏やかに広がります。
黒麹の香ばしさはあるものの、これも穏やかです。
甘みもほんのりと感じる程度。
それらがフワッとひろがって、スッと引いて行きます。
重さやクセはまったくなし。
スーピリはあるものの、30度にしては弱めでしょう。
次に、水割り(濃いめ)でいただきます。
黒麹の香ばしさが立ちました。強くはなく、かつ重さとまではいかないものの、どっしりした風味を少し感じます。
それに華やかな香りが弱めながらも生よりもわかるようになりました。
それから、米の風味と甘みとがじんわりと続きます。
これらも生よりはっきりしています。
キレはよいままです。
スッキリしているものの、風味しっかりのおいしい泡盛でした。
生よりも水割りにしたほうが、風味がしっかりとわかるようで、味わい深く感じました。
それでいてキレがよく、クセや重さはなく後味スッキリで飲みやすい。
うまいね。
菊之露のようなどっしりした風味とまではいかないものの、風味の広がりとキレのよさとの双方を感じることができましたとさ。
(※1)田崎聡『泡盛王国』p.84(2006.8 発行/有限会社食の王国社 発売/丸善(株)出版事業部)
(※2)沖縄の宮古島100の素顔編集委員会編『沖縄の宮古島100の素顔 もうひとつのガイドブック』p.116(Ⅰ 宮古島ってどんなところ? 10 中西康博執筆『宮古島に地下水が溜まるわけ』より 2008.01初版 2021.03第4版 一般社団法人東京農業大学出版会 )
(※3)p.102(Ⅴ 宮古島の農業 60 中西康博執筆『地下に造られたダムと潅がい農業』より)
いかんいかん!
書き忘れていた。
2合瓶もあるでよ!
この記事へのコメント
川鮎くん
リュカ
沖縄の地名は読めないですね(@o@
北海道の地名よりも読めないかもしれんww
tochi
泡盛は、飲みつけると美味しいですね
最近飲んだことありません
ヨッシーパパ
ma2ma2
skekhtehuacso
skekhtehuacso
skekhtehuacso
焼酎とはちがう風味があって、しかもいろいろな蔵元から風味が異なるものがたくさん販売されており、とても面白いと思います。
skekhtehuacso
私はかつて前割りカップをいただきましたが、それはいささか薄めすぎているように感じました。
それ故、宮古島では30度モノを買ってまいりましたよ!
skekhtehuacso
HOTCOOL
newton