【お酒】2289.みやまさくら カップ

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製造者:株式会社古屋酒造店
長野県佐久市塚原411

品目;日本酒
アルコール分:15度
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
内容量:180ml
(以上、ラベルより転記)




古屋酒造店さんの手印は、“深山桜(みやまさくら)”
このことについて、文献に以下の記述がございました。
『深山桜』は実在する山桜の品種名であり、皇女和宮(孝明天皇の妹。一度有栖川宮熾仁親王と婚約するが、江戸幕府の介入で破棄され、14代将軍徳川家茂に降嫁。:ブログ筆者追記)の行列が中山道を往った頃、弁財天の森を後ろに抱いて詠んだ「青葉まじりに みずみずしく咲く 深山桜」という句にちなんで名付けられた。」(※1)

でもね、別の文献には、「「青葉まじりに みずみずしく咲く 深山桜」という明治天皇の歌から名付けられたものという。」(※2)とありました。
そのせいか、ネット上での紹介も、ほぼ二分されているような状態でしたよ。

どちらが正しいのかは、私にはわかりません。
だってこんな句(歌)、知らんもん。

いずれにせよ、ラベルに描かれていた深山桜はたしかに、青葉まじりにみずみずしくございました。
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品質表示はこちら。
普通酒でした。
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話のネタが切れたところで、いただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色はやや茶色がかっていて、透き通っておりました。
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香りはなし。

うまみはやや濃いめ。
枯れていて、熟成感満載。
苦みを伴いつつ、米のうまみが続きます。
キレはよく、透明感を少し感じます。

酸味はひかえめ。
すっぱさゼロ。
ちょいスーですが、ピリはなし。

甘みはややはっきり。
幅を少し感じ、かつちょっとべとつくかも。


やや濃醇で枯苦ちょいスースッキリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。

枯れているものの、米のうまみが続くのでけっしてペラペラではありませんでした。
苦みがあって荒々しさを感じたものの、甘みが和らげてくれているように感じました。
しかもキレがよく、アル添酒らしい透明感がありました。

私はおいしいと思いますよ。
米のうまみを感じ、アル添酒らしいキレのよさがある熟成酒。
けっして飲みやすくはなく、むしろ飲みにくいと思われる御仁もいらっしゃるかと存じます。
しかしそれでも私は、滋味深く感じました。

これは燗でいただくべきでしょうね。

(※1)『ようこそ日本酒の國へ』p.045(2014.5改訂 合同会社デザインファームアンドリゾート)
(※2)川崎史郎:文・小林敬一:写真『酒蔵で訪ねる信州』p.87(2008.5 信濃毎日新聞社)

この記事へのコメント

  • あとりえSAKANA

    素朴な中に艶やかさのある桜のラベル。
    日本酒が一段と美味しそうに見えますね。
    ジャケ買いしそうです。
    2024年11月23日 23:57
  • skekhtehuacso

    あとりえSAKANAさん、ジャケ買いに近いものがありました。
    というか、私はどの地域にどんなカップ酒があるのかネットで探索を一応しておりますが、こんなのがあるだなんてまったく気づきませんでした。
    2024年11月24日 19:10