製造者 綾菊酒造株式会社
香川県綾歌郡綾川町山田下三三九三番地一
日本酒
吟醸
アルコール分15度
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
精米歩合55%
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)
綾菊酒造さんのお酒は、かつて【お酒】2338.綾菊 豆狸(まめだ)カップをいただいております。
今日いただくこのお酒は、
精米歩合55%のアル添吟醸酒。
銘は、“國重(くにしげ)”。
“國重”は、かつて綾菊酒造さんで酒造りを任されていた杜氏さんの名前らしい。
杜氏には2つの意味がありますが、こちらは杜氏個人、すなわち「酒造工の長として杜氏補佐以下を総括、蔵内の管理全般」(※1)を職務とする人、いわば“酒造りのリーダー”のことを指します。
このことについて、文献には以下の記述がありました。
「 地域社会,地域文化と共に歩むことを地酒の本分とし,地元の人々に愛飲される酒をひたすら醸し続けてきた綾菊ではあったが,今では全国に知られる銘酒となった。酒造期間ともなると,酒販店,料飲店はもとより,一般のファンまでが蔵見学に訪れる。注目を集めるきっかけとなったのは,昭和50年全国新酒鑑評会金賞受賞に始まる。難関であるだけに,一度でも金賞に輝くことは,杜氏にとっても蔵にとっても大変な名誉である。それが初受賞を機に昭和62年まで13年連続受賞という金字塔を打ち立てるに至ったのである。一人の杜氏が造り続けての受賞は他に例はない。蔵人の酒造りにかける限りない情熱と杜氏・国重弘明(広島県安芸津出身)の天才的な技とカンが一体となってこそ達成できた快挙である。」(※2)
話のネタが尽きたところで、いただきましょう。
吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ほぼ無色透明でした。
香りは、盃に注いで鼻を近づけると、ごくかすかにフルーティな香りとアルコール香とを感じる程度です。
含むと、それをフワッと感じることができますが、やはり弱めです。
うまみはやや淡めでしょう。
でも、やや淡めなりに米のうまみに厚みを少し感じます。
熟成感はなく、酒臭さもなし。
ですが吟醸酒にありがちな苦みがあって、少しはっきりで鋭さも感じます。
キレはまあまあ、苦みと酸味(後記)とが残ります。
酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの、鋭さがありますね。
スーかすか、ピリはなし。
甘みはややはっきりでしょう。
それほど強くはなく、かつべとつかずさらりとしていますが、厚みを少し感じます。
やや淡麗でちょい苦ちょいすっぱ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
香りはありましたがごくかすかで、食べ物の味とぶつからず、ちょうどよいくらいでした。
やや淡麗ながらも、米のうまみをしっかりと感じることができました。
ちょい苦ちょいすっぱがやや突出していたものの、お酒の味をうまい具合に引き締めているようでした。
ただ、アル添酒なのにキレがそれほどでもなかったのは些か残念でした。
まあでも、おいしいね。
食事と合うお酒でした。
スイスイと行けてしまい、あっちゅう間でしたとさ。
その國重吟醸と合わせた今日のエサはこちら。
冷蔵庫にあった油揚げ。
賞味期限は明日まで。
細ねぎと卵とで、衣笠丼の上だけ。
これはいつもの味。
さば水煮缶とピーマン。
しょうがも使用して、
愛知県の赤味噌を使って、
さば缶とピーマンとの味噌炒め煮。
これはおいしい!
特にしょうががいい感じに効いてくれました。
ごちそうさまでした。
(※1)灘酒研究会編『改訂 灘の酒 用語集』p.295(1997.10 灘酒研究会)
(※2)宇野啓子『<醸家銘々伝>香川県・綾上町 綾菊酒造』p.336(日本醸造協会誌 83巻1号 p.336 1988.1 日本醸造協会)
この記事へのコメント
カエル
skekhtehuacso
それにお値段(530円;税別)の割には、良酒だと感じました。
カエル
skekhtehuacso